胃がんについて
胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜から発生する悪性腫瘍です。日本では年間の罹患(りかん)数第3位と頻度の高いがんの一つですが、近年の診断・治療技術の向上により、早期に発見できれば「治りやすいがん」ともされています。定期的な検診によって、症状が出る前の段階で見つけることが非常に重要です。
胃がんは、胃の壁の最も内側にある粘膜から発生する悪性腫瘍です。日本では年間の罹患(りかん)数第3位と頻度の高いがんの一つですが、近年の診断・治療技術の向上により、早期に発見できれば「治りやすいがん」ともされています。定期的な検診によって、症状が出る前の段階で見つけることが非常に重要です。
1. 早期の胃がんでは自覚症状がほとんどありません。かなり進行しても症状が出ないケースもあるため、注意が必要です。
胃の痛み・不快感: みぞおちあたりの重苦しさや痛み。胸やけ・吐き気: 胃の働きが悪くなることで起こります。
食欲不振・体重減少: 食べられない、食べてもすぐにお腹がいっぱいになる(早期膨満感)。
黒い便(タール便): がんからの出血により、便が黒くなることがあります。
貧血: 持続的な微量出血により、ふらつきや息切れが生じます。
1. 胃がんの発生には、環境要因と生活習慣が深く関わっています。ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染: 日本人の胃がんの多くは、ピロリ菌による慢性的な炎症(萎縮性胃炎)がベースにあることが分かっています。
高塩分食: 高塩分の食事は胃の粘膜への負荷が高く、がんのリスクを高めます。
喫煙: 胃がんの発症リスクを確実に上げることが報告されています。
野菜・果物不足: 抗酸化作用のある食品の摂取不足も要因の一つと考えられています。
1. 当院では、苦痛の少ない精密な検査を実施し、正確な診断に努めています。
上部消化管内視鏡検査(胃カメラ): 粘膜を直接観察し、疑わしい部分は組織を採取(生検)して確定診断を行います。
ABC検診(胃がんリスク検診): 血液検査でピロリ菌抗体と胃粘膜の萎縮状態(ペプシノゲン値)を調べ、将来的ながんのリスクを判定します。
バリウム検査(胃透視): 胃の形や凹凸を全体的に確認します。
CT検査: 周囲の臓器への浸潤や、リンパ節・他臓器への転移を調べます。
1. 進行度(ステージ)に合わせて内科的治療から外科的治療まで幅広く検
討します。
内視鏡的切除(ESD/EMR):リンパ節転移の可能性が極めて低い早期がんに対し、内視鏡で病変のみを削り取ります。臓器が温存できるため、術後のQOLが高いのが特徴です。
外科手術(胃切除術):がんの部位に応じて、胃の一部または全部を切除します。現在は傷の小さな「腹腔鏡下手術」や「ロボット支援下手術」も普及しています。
薬物療法(抗がん剤):手術の前後に再発を抑える目的で行う場合や、切除が困難な場合に行います。近年は免疫チェックポイント阻害薬なども用いられ、予後改善が認められます。

1. 胃がんから身を守るためには、以下の2点が重要です。
・ピロリ菌の除菌: 感染している場合は、除菌治療を行うことで胃がんのリスクを下げることができます。
・定期的な検診: 40代を過ぎたら、1〜2年に一度は内視鏡検査を受けることをお勧めします。